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2022.02.17
ダイヤモンド相場急騰!!

こんにちは

いつもありがとうございます

いま、ダイヤ価格がすごいことになってます

素材関連は、金でも原油でも

レアメタルでも飼料でも

世界で急騰していますが

どうしてダイヤモンドが?

ダイヤって専門の業者以外扱わないし

かなり限られたマーケットでは?

原因ははっきりしていないのですが

とにかく値上りがすごい

品質によって値上り幅は違いますが

きれいなところが 3割

悪い品質は ほぼ倍だそうで

インド人ディーラーもびっくりしてます

「ボク、30年やってるけど

 こんなことはじめて」

「毎週値段が変わる!」

インドでは、待てば在庫が値上りするので

持ってる在庫を売りたがりません

去年の夏くらいに兆候はあったんです

原石の値が5%上がった

これは、長引く消費不況のため

ダイヤ価格がインドでじりじり下がっていた

この対策にダイヤモンドカルテルが

取った方策だったと思います

11月のインドの長期休暇

(ディワリといいます)

通常インドのダイヤモンドディーラーは

このディワリ前に在庫をできる限り減らします

通常の12月のインドマーケットには

あまり良い在庫もなく

量もないのが普通です

その分取引も少ないことが普通です

去年の12月はちょっと違いました

15%値上り、

年が開けると20%を超えていました

とにかく在庫が薄い状態らしく

そこに、

アメリカと中国、インド国内からの

オーダーが大量に入ってるらしい

原石サイトでも、ニュースによると

ボツワナで13%値上り

カナダで15%

ロシアでも18%

先週のラパポートニュースでは

(ダイヤモンド専門のニュース)

最初に「WARNING!」をつけて

マーケット状況を伝えています

昨日話したインド人ディーラーは

「来月はもっと上がる

 悪いこと言わないから

 あるだけ買っとけ」

いま、日本でも

専門業者さん、ブランドさんも驚き、

対策に奔走してます

異常な事態です

ですが

あまり踊らされないほうが良いかも?

もしかしたらそのうち沈静化して

値段は落ち着いてくるのかも?

私自身はその可能性が

あるかもしれない、と思ってます

必要な量を必要なだけ

その時の相場で買っといたほうが

安全かも

しばらく前、コロナの2、3年くらい前

インドの銀行がダイヤモンド業者への

資金供給を絞ったことがあります

まず

インドで銀行の淘汰が起きて

ダイヤ業者の信用不安が起き

急成長していた数社が倒産しました

また資金不足から

在庫を大きく削減した業者が多かった

この時に

スーラットの研磨業者でも

急成長した会社は借入が多かったので

研磨工を大きく削減して

事業を縮小した

それに加えて、

これはインド人のディーラーから聞いた話ですが

老舗のダイヤ研磨大手は

儲けが少ない本業に資金を振り向けず

アメリカ株や不動産投資など

もっともうかる投資に資金を振り向けた

老舗はすでに2代目、3代目ですが

彼らはあまり「家業」とか固執してない

ダイヤ業者って、もともとは

金の密輸業者だったらしいですし

もうかることに投資する

だから、

大手がダイヤの生産量を減らしていた

もしかしたら

発端はここではないでしょうか?


ここからは想像ですが

これらの事情の結果、

インドのダイヤ研磨業者では

「生産能力不足」になっていた

でもコロナで

世界のダイヤ需要は減っていた

だから

生産不足はコロナの間は表面化しなかった

けれども

経済再生の動きが世界で起き

需要が急増

さらに

ダイヤモンドカルテルのデ・ビアスが

10年前に

原石価格調整を放棄したこともあり、

以前では考えられない大きな価格変動

が起きているのでしょう

それが今回のダイヤ価格急騰に

つながっている

私はそう読んでいます


こんな事情もあります

ダイヤモンド研磨の街スーラットでは

IT機器の進歩のおかげで

利益が薄い労働集約型の低価格品を避け

投資還元率の高い製品

=高品質なものや

=サイズの大き目のものへ

生産をシフトする傾向にあった

こちらをご参考ください

https://j-one-net.com/blog/entry-12457233774/



このことが、今回の急騰で

サイズが小さく低品質なものほど

値上げ幅が大きい原因ではないでしょうか

原石価格の上昇ですが

コロナでアメリカでも労働者不足ですが

同じ理由で、

ダイヤモンド鉱山労働者が減っているからでは?

運営会社は、産出量が減っても

鉱山の収益を確保しようとして

マーケットの過熱を知って

原石サイトでは販売価格を上げている

それが原石価格高騰の理由では?

これらの複合理由で

ダイヤ価格が大きく動いているのではないか?

そう、想像しています

これから、利に聡いインド人は

どう動くでしょうか?

大手の資金不足が原因なら

簡単に解決しない可能性はありますが

もしそうなら

原石を買えないはずですが、

そんなことは起きていません

インド人はすぐ増産に動くはずです

アメリカ不動産投資よりも

ダイヤの利益率が高いならば

大手は資金を振り向けるはずです

今はアメリカ投資は微妙ですから

大手は資金を投入するでしょう

それだけ、今のダイヤは高い

だから

おそらく3ヶ月後には

在庫不足は緩んでいるのでは?

今買った原石の

ニューグッズが出る2ヶ月後以降は

少し鎮静の方向に動くかも?

そう思っています


今回のことで

ダイヤは以前のように

安定価格商品ではなくなり

相場商品になってしまった

このことは

関係者の頭に深く残ると思います

急騰があるってことは

暴落もある

皆さんダイヤ相場に

神経質にならざるを得ません

インドマーケットの動向に

インド人の動向に

注視せざるを得ません

この30年で

インド人はユダヤ人から

ダイヤの利益を奪い続けてきました

最初は

研磨だけの低賃金労働から始まり

次第に流通を川上から牛耳り

今では

ダイヤマーケットは

インド人なくして成り立ちません

特に日本では

ダイヤ流通はインド人の寡占状態ですし

ジュエリー卸にも、製造にも

進出してきています

今回の価格暴騰騒ぎでも

もうかっているのはインド人だけ

私たちは踊らされているだけです

10年後が恐ろしいですね


ありがとうございました

株式会社J-one

代表取締役 島田逹己


2022.02.09
倒産の私的研究2

こんにちは

いつもありがとうございます

前回は

同業者の栄枯盛衰のお話でした



バブルのあと

同業者が次々に倒産しました

その時の経験談でした

その続編です

倒産する企業には

共通することがあります

その話をします

ちょっと横道にそれます

思えば貴重な経験だったのですが、

父の会社にいた時、

お客様の支払いが止まった時や

倒産した時は、

私が担当してました

他の営業や先輩・上司の担当得意先でも

すべて私の役目でした

命令されたわけではありませんが

自然とそうなりました

お支払いが止まると、お客様を訪問します

ですが、お支払いをお願いしても

払っていただけません

ここで警察を呼んでも意味がありません

支払いの問題は「民事」だからで

警察は「刑事事件」専門です

裁判してもムダです

支払い能力がなければ

裁判所が命令しても意味はないからです

できることは

金庫を開けてもらって

自社の製品でも他社製品でも、

所有者の同意をもらって

現物回収するしかありません

ですが、同意していただけることは

ほぼ100%ありませんし

そもそも、

金庫の中はカラですから

回収はほぼムリです

資金繰りに困った経営者が

真っ先にすることは

在庫を現金に変えることです

100万で仕入れた宝飾品でも

目先のお金に困っていると

5万でも10万でも売り払います

だから在庫がないんです

特に

倒産が発覚した後では

会社の在庫を含めた資産はすべて

弁護士が保全しているので

回収の交渉をすることすらムリです

理不尽なのは

社長個人に多額の資産が残っていても

個人資産を法人の支払いに回すことを

裁判所は命令できません

個人と法人は別、だからです

ですから

倒産を意識し始めた社長さんは

会社の資産を、いつのまにか、

自分の資産に変えてしまっていることが多いんです

例えば、在庫を現金で売り払って

そのお金を会社に入れず

自分のモノにしてしまいます

在庫は台帳には存在しても

いつの間にか「紛失」してます

よく映画なんかで、

ヤクザ屋さんが脅してお金を取りますよね

なぜこんなことが起きるかというと

倒産企業であっても

会社に金は無くても、社長個人は持ってる

だから脅して、同意、させる

とても普通の民間人ではできません

わたしも車1台が限界でした

倒産した会社の社長さんは

目を伏せて小声で話をします

とても小さく見えます

こうはなりたくない

私自身、深くそう思いました

だからこそ

倒産事例から学んだのですが

倒産企業には

共通することがあると思います

前回お話しした、同業者グループ

この24社については

ある程度事情を知っていましたし

社長さんの人となりを知っていた

だからこそ

学ぶことも多かったのですが

不振企業には特徴がありました

そのひとつに

社長さんが

ライオンズクラブや青年会議所などの

「社会活動」が好き

名誉職に就くのが好き、

というのがあります

5社の社長さんが

「青年会議所が大好き」でしたが

5社中3社が倒産して

2社は開店休業ですから

「社会活動」はかなりリスクが高い行為です

また、売上が良くない会社に限って

県の助成金とか

国の特別支援金、みたいな

そういうことに熱心でした

これって

宝くじを会社で買うようなものです

そんなのは一時しのぎであって

自分のビジネスの改革にならないから

たとえ当たったとしても

未来を開拓することにはなりません

むしろ危険なことだと思います

「本質から目をそらす」

これも不振企業に共通してます

例えばですが、

グループの社長24人には年代の差があり

この年代差が、一致団結できない原因、

そう主張する人たちがいた

「酒を飲みながら話せばわかりあえる」

若い人は本音を言っていない、だから

酒を飲ませれば本音を話すだろう

だから合宿をして、一晩呑み明かそう

これって解決策ですか?

このグループの目的は

団結ではなく

展示会の売上です

団結を議論するのではなく

売上を伸ばす方策を

議論するべきですが

なぜか、この

売上を伸ばすための話し合いは

一度もなく

団結をなんども話そうとする

スポーツならわかりますが

団結すると売上も

伸びるものなんでしょうか?

団結よりも

会社間の競争を促すべきなのでは?

事実、この時団結を主張した会社は

いま、社会に存在していません

こういう特徴もあります

24社のうち

ほぼ最初に淘汰された1社の

倒産まぎわに実際あったことです

会合の時、グループの他の20社に

「在庫を買ってくれ」

「1000万円ないと倒産してしまう」

20社くらいが均等に1社約50万円分

購入することになったのですが

買取依頼された在庫を見てびっくり、

価値がないものばかり

どう計算しても1万円にもならない

お金をくれ、と言っているようなものでした

「仲間なんだから、助けてくれよ」

そう言いたかったらしい

私は思うのですが

自分の会社のことで

  ひとに頼る

そういう発想が倒産を招くのだと思います

「自分以外に誰にも頼れない」

このことは社長さんなら

誰しも持つ諦念というか、覚悟

どんな親しい友人だって

お金のことは頼めない

家族だって

精神的には頼れても

お金のことは頼れない

「何があっても自分の責任」

今思うと、

この覚悟がこの社長さんにはなかった

ひとに頼るな、とは

お金に困っても

自分でなんとかしなさい

という意味ではありません

お金に困ってからでは

どうしようもないでしょう

私が言いたいのは

自分自身のちからで

他の会社、得意先、運、

特に今までの成功体験などに頼らず

会社の弱点を少なくし

強みを作り

得意先に対して

唯一の価値を提供できるようにする

困る前に自分の力で

強みを作るようがんばるべきだ

そういう意味です

私はこのことを

ある旅館さんに学びました

ある温泉旅館さん

お客さんからの予約が多くて

予約はいつも1年待ち

どんなにすごいのか知りたくて

私1年待って泊まってみたことがあります

行ってみると、

この旅館さんは、ぽつんと1軒

いわゆる温泉街の中にあるのではなく

長野県の田舎町の町のはずれ

それも谷間みたいな場所

そこにポツンと一軒だけの旅館です

周囲には観光名物は何もないし

山の陰で眺めも良くない

ただ寒いだけで

行って楽しいところではありません

ところが予約が取れない旅館なんです

周囲にライバルがいないから一人勝ち?

ではないと思います

なぜ不利な条件なのに

予約が取れないほど人気なのでしょうか?

個人の解釈ですが

この旅館さん

付近には観光名物もなく

温泉郷の名前や宣伝も期待できない

だから

自分自身の力でお客さんを呼ぶしかない

その努力の結果ではないでしょうか

並大抵の努力ではなかったと思います

しかし自分で呼ばなければ

お客様が来てくれるはずがない、

そういう状況だったと想像します

それが、強みになったのだと思います

弱みを強みに変えた

もし、この旅館さん

温泉郷の一員だったなら

ここまで強くなることはなかった

そう思うのです

同業者グループ24社を振り返ると

グループという名の温泉郷に頼った会社が

まっさきに淘汰されたのではないでしょうか


自らの力を磨くことを努力せず

自分以外に頼る

その気持ちが

倒産を招くのではないでしょうか?

私はある時点で見切りをつけて

このグループを脱退しました

(祖父や父には申し訳ありませんでしたが)

最後に

脱退表明後、ほかの社長さんたちから

浴びせられた言葉をご紹介します

「親父さんはみんなのために頑張った

 お前もそうしろ」

「いいお客さん捕まえたらしいな

 独り占めか?」

「バカのくせに運が良かっただけ」

「ずるいぞ」

「何をするつもりだ、教えろ」

これらの言葉の裏にある

「ほかの人の頑張り」

「ほかの会社のお客さん」

「運」

など

「自分以外に頼る気持ち」が

おわかり頂けると思います

ありがとうございました

株式会社J-one

代表取締役 島田逹己


2022.01.26
倒産の私的研究

こんにちは

いつもありがとうございます

当社の源流は

私の曽祖父が始めた

創業1905年の宝飾メーカーです

聞いた話ですが

地元の宝飾メーカーでは

5番目の古さだそうです

曽祖父は職人でした

地元の大店の下請けだったそうです

祖父は下請けの安住から

製品を自分のリスクで作り

自分のリスクで売り始めました

父は祖父の方針を広げて

市内のビジネスから脱却して

全国へ売りに行きました

私は父の会社で

しばらく営業をしたのち

生産受託の仕事を始め

別会社化しました

別会社化の前は

父の会社で修行してました

仕入れや

製品の良し悪し

職人の気質

組織

などですが

本当に勉強になりました

特に、一番勉強になったのは

「お客様の求めること」

優秀なお客様には見えない要望があります

その要望を叶えるように努力することで

会社は強くなり

成長することがよくわかりました

2番目は

「なぜ倒産するのか?」

を学べたことです

私が修行し始めて

3年後くらいにバブル崩壊

その後、お客様や同業者が

どんどん倒産しました

その様をつぶさに見て

自分なりに

「どういう企業が倒産するのか」

すなわち

「何をしてはいけないか」

を考察できた

これがとても勉強になりました

その倒産事例の中でも

祖父らが始めた同業者のグループ

このグループを構成していた24社の

栄枯盛衰を見ることができたことは

とても勉強になりました

先日ある人から

「見る影もない」

と指摘され

あらためて、この24社の

その後を追ってみました

現在

廃業もしくは倒産が、13社

開店休業状態が、6社

生き残りは5社

生き残りは5社でも

5年後に向けて投資できているのは

2社のみ

恐ろしい数字だと思いませんか

なぜこのグループがダメになったのか

以下は私の考察です

このグループ

同業者で共同展示会を開き

全国から問屋さんや小売店さんを呼ぶ

そういう共同仕入れ会を開催していました

バブル前の全盛期を私も見ています

正確な数字は覚えていないのですが

今の年間売上に匹敵する売上を

3日間で作っていました

これを年に2回行いました

とても簡単に大きな売上ができるので

他の月は営業活動をしない会社もあるくらい

この共同展示会の、そもそも、は

宝飾卸のビジネスは

2月と8月の売上が慣習的に悪かった

それを補うために始めたのだそうです

だから年2回、2月と8月

ところがこの展示会の売上が

メインになった会社がありました

本末転倒です

この展示会での売上は

各社均一ではありませんでした

6割は4社が作っていました

この4社が集客するので

そのおこぼれを期待する会社もありました

そういう会社は、売上が落ちた時

集客できる4社が

「お客を囲い込んで

 オレたちに客を回さないのではないか」

と勘ぐっていました

集客は売上に直結するので

努力を惜しんではいけないことですが

その肝心かなめの集客で

他社をあてにしている会社がありました

商品も各社様々です

自社で多数開発要員を抱えて

毎回新製品を売り出す会社もあれば

開発費を惜しみ

他社からの仕入れで済ます会社もありました

もっとひどい会社は

売れている会社のヒット製品を

コピー販売していました

景気がいいときは

独自性がない製品でも売れるでしょう

ですが、

その会社ならでは、がないならば

お客様はいつか離れてしまいます

展示会の運営費は各社の均等割りではなく

売上額の大きさで決まりました

経費は売上で各社の負担が決まりましたが

運営会議の投票権は

売上に関係なく、1社1票でした

当然、

売上の小さい会社に有利な条件が決定され、

売上の大きい会社の負担が

重くなっていきました

例えばですが、

売上に陰りが出始めたとき

こういう提案がありました

「新しい製品やサービスを持つ

 新しいメンバー企業を募集したらどうか」

展示会全体としては売上増が見込めます

ところが、

大手のおこぼれ売上に依存している会社は

新メンバーが参加すればその会社に

おこぼれを奪われかねないと懸念して

大反対でした

私はこう発言したことを憶えています

当時、ギボンの「ローマ帝国衰亡史」を読んでいたので

「ローマ帝国の繁栄は

 新しい血を入れ続けたことによる」

「目先の損得は考えず

 全体の利益を考えるべきだ」

大手4社より

数ではおこぼれ組の方が多いので

多数決の結果、否決されました

現状維持以外の

選択はできない仕組みでした

改革がままならないなら

組織は次第に、

時代においていかれます

おいしいビジネスは

すぐに他社も後追いします

後発メーカー20社が

同じような仕組みの展示会を始めました

その後も新規参入は続きましたし

展示会開催をビジネスにする会社は

もっと規模が大きく、

魅力的な展示会を始めました

その後、

展示会で仕入れる、ということがなくなり

展示会のニーズが変化し

そもそも

ユーザーの嗜好の変化に

ついてこれない企業は淘汰されましたので

展示会に来場する企業が激減しました

このグループは現在

活動を停止しています

どういう会社が倒産したのか

改めて説明するまでもないと思います

5年後にも

確実に生き残っているであろう2社が

どんな特性を持つ企業なのか

ご説明申し上げなくても

おわかり頂けると思います

私が生き残ることができたのは

曽祖父、祖父、父から学んだからです

祖父も父も

ビジネスの姿勢は変えず

新しいマーケットにチャレンジしました

「同じ仕事をいつまでも続けることはできない」

ビジネス本やセミナーなどなかった時代ですが

祖父たちは本能的に

このことを知っていたのだと思います

父の仕事の様を見ることができたのは

とても大きい収穫でした

心から感謝しています


ありがとうございました

株式会社J-one

代表取締役 島田逹己


2022.01.06
ダイヤの鑑定

こんにちは

いつもありがとうございます


ダイヤモンドの品質表示にはルールがあります

「4C」と言います

この4Cで価格のおおよそが決まります

傷、内包物の程度を表す、「透明度」

大きさを重量で表す、「カラット」

黄色味の程度を表す、「カラー」

形状が理想に近いかを表す、「カット」

この4つの程度の組み合わせで

ダイヤは品質を表記します


本当はもっといろいろあって

評価軸だけで10項目以上ありますが

専門的すぎて

一般の鑑定書には表記されません


婚約指輪とかに使われる

ハイグレードなダイヤとか

ある程度以上の価値があるダイヤは

鑑定機関の品質証明が付くのが普通です

この「鑑定機関」によって

同じダイヤでも品質=価格が変わります

ぜひ、ご確認の上お買い求めください

確実なのは、

世界的な鑑定機関「GIA」の鑑定書

私はGIA以外信用しません

日本ではGIAが付かないことがありますが

その場合「中央宝石研究所」がマスト

他はまったく信用できません

「中央宝石研究社」とか

「中央宝飾研究所」みたいな

ダジャレみたいなのもありますから

ご注意ください

おもしろいのは

ダイヤの、「鑑定書」

ではなく、「鑑別書」

を添付して販売するショップさんもあります

大手のモールにも出店してます

「鑑定書」は、ダイヤの品質を定める

「鑑別書」は、宝石の種類を区別する

ですから「鑑別書」は

ダイヤモンドです、と証明してくれますが

その品質は定かにしてくれません

そういうダイヤモンドは

品質表示をしたくないから「鑑別書」

なんですから

とうぜん品質は推して知るべし、です

ひどいですよね

多くのビジネスは

プロと消費者の専門知識の差を利用して

利益を得ることが多いのですが

ここまでくるとサギに近いと思います

「鑑別書」みたいな

明らかなサギ行為は別にしても

どうして鑑定機関によって

ダイヤの品質表示が変わるのか?

不思議ですよね

ざっくりと説明します


ダイヤの「カラット」=重量や「カット」は

数値が基準なので

個人の感覚は入り込みません

ですが

透明度と色は違います

ダイヤには(FL以外)

必ず傷や内包物がありますが

人によりその程度の評価には差があります

また、色なども

あて石を使って判断しますが

境界線上の場合もあります

どちらなのか迷う時には

判断は個人の裁量です

ダイヤの品質鑑定にはこういう

「人の判断が入り込む」

このことがベースにあり

その鑑定機関の「ビジネス感覚」の大きさで

鑑定する人の判断もずれてきます

その「ビジネス感覚」とは

品質鑑定を依頼する側では

少し甘く鑑定してもらえば

売値が10%でも20%でも上がる

依頼を受ける側では

鑑定を甘く出せば、また次も依頼してくれるかも

そういう期待も生まれます

ある意味、

企業なら当然あるはずの「努力」です

その種の営業努力が行き過ぎた鑑定機関だと

世界基準のGIAの鑑定と

平気で2、3グレード変わることがある

そういうことです


じゃ、GIAは企業努力をしないのか?

というと

GIAは企業じゃないんです

だから営業努力をしない

だから信用できるんです

インドやアントワープ、香港など世界中で

プロ同士でダイヤの取引をする際は

必ず、GIAの品質証明が付きます

(欧州ではHRDもあります)


当社では

ダイヤの検品と品質確認には

GIA鑑定資格を持つスタッフが行ないます

資格習得者は3人います

ここまで説明すると

GIA資格は必須だと思いますよね

ですが、当社のようなメーカーは

まれなんです

当社の顧客企業は品質重視のブランド企業

だからいい加減なことはできないからです


こういう話をすると

ジュエリー屋さんってあやしい、

そう思われても困るのですが

こういうこと、

どこの業界でも同じですよ

例えば

オートバイの性能表示だって

重量も出力もカタログ値と実測は違いますし

カロリー表示も正確ではないそうです

中古自動車やバイクの走行距離は

証拠書類がなければ信頼できませんし

友人は中古住宅でだまされました

わたしはソフト開発で痛い目にあったこと

1度や2度ではありません

どこの業界でも

「姿勢」が大切なことは

変わらないと思います


ありがとうございました

株式会社J-one

代表取締役 島田逹己


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